【UXデザイン】上辺だけの企業がほとんど。UXデザインを組織に導入したいならばこれをしろ!

UXデザインを社内に導入するとなると今まで私が複数の日本の会社を見てきた限りまだ難しい感じも受けます。
理由はUXがそもそも何なのか漠然として理解していないのと、本質的に実行出来る人材がいないこと、そして自分にとってやる理由があるか分からないことです。
最初の2つはよくご存知だと思いますが3つ目がとても根深い問題だと思います。人は自分にとって有益なことではないことをやろうとはしません。人の為にしようと思っていても結局は人の為にすることで自分が満たされる理由が何かあるからしているのです。
ですから早期にUXデザインによって小さな成功事例を積み上げていきそれが関係者にとってやる理由に合致する必要があります。そしてそれぞれの相手に分かりやすく表現を変え翻訳する作業も必要になります。
共感ペルソナの記事でお伝えした相手に伝えるには相手にとって最適な表現で伝えると話しましたが今回も同様です。つまり社長、営業とプロデューサー、ディレクター、デザイナー、エンジニアそしてその中の各個人でも前提知識と欲しいものが違うということです。小さい成功事例を積み上げていく段階でも翻訳する作業を意識しならがやるといざ伝えるとき効果的だと思います。
それでは導入にあたってどのように目指して行くか考える目安になる5ステージを紹介いたします。これを見て今あなた方の会社がどこにいるかの参考にしてください。

第1 未活動
個人による関心や期待が生まれている状態で組織的な取り組みは何もない状態です。
第2 有志活動
有志的な集まったメンバーによる勉強会や提案など非公認の形で取り組んでいる段階。
第3 実験・検証
会社で取り組むべき価値があるか判断する為に実験的にUXデザインを取り入れている段階
第4 展開
自社に導入をする為にマネジメントも関与し重要なあテーマとして認識されている段階
第5 統合
組織的にガイドラインが決まっていてUXデザインが業務プロセス、成果物として扱われている段階
導入にあたっての障壁
次は導入にあたっての障壁となる内容について紹介していきます。大きく分けて障壁は3つあり各ステージによって発生いたします。
◼️障壁1 有用性の立証
まず第2有志活動の段階で発生する問題でUXデザインの効果が実証されていないので協力者や対抗勢力にまだ信用されておらず、いつ消えてもおかしくない状況という問題です。なので出来るだけ早く成功事例を立証することが必要です。
◼️障壁2 既存業務への適用
新しいものを取り入れることで既存のプロセスを変える必要がある場合、「スケジュールをや予算を圧迫する」「今までのやり方をけなくてはいけないので面倒、不安」という声が聞こえてくると思います。そのまま強引に進めると関係が悪くなり協力を得られないばかりか邪魔される危険性もあるので注意しましょう。そうならない為にも部分的に影響を少なくして取り入れる方法を探ってください。
◼️障壁3 稼働の有償化
仕事としてタスクが認めらる為にはUXデザインが必要なアプローチか見極め
社内や関係者が既存のやり方に限界を感じていたり新しいアプローチを探している場合に提案してみましょう。提案する際は事例やエピソードを紹介しまだなければ、他のプロジェクトで作ったもプロトタイプ、ユーザビリティ評価、調査分析の付箋などを 用意して問題解決に効果があることを提案しみましょう。
ステークスホルダーマップ
ステークスホルダーマップは、UXデザインの導入にあたって関係者間と外的要因による課題を見つける為に記入することで現状を俯瞰し把握する為のシートです。ステークスホルダーマップでは関係者を4タイプに分けて整理しています。
整理・把握出来ること
・どのようなタイプの関係者がいるのか
・関係者の背景や理由は何か
・導入活動に不足している関係者、必要な関係者は誰か
・関係者と交渉する際のポイントは何か
・関係者がタイプが変わるとしたら何がキーになるか
マップの書き方
1.各ボックスに関係者の名前を書く
2.それぞれの役割、目標、UXデザインの導入活動のゲイン、ペインを名前の下に書く。
3.背景ボックスに関係者が所属する組織のミッション、目標、状況を書く。
4.影響者のボックスに導入活動に対して影響を与える人物を外部からの視点であれば書く。
推進者
UXデザインの導入に賛成している人です。但し同志であってもそれぞれ目的は違うことは把握しておいてください。例えば、ユーザーの喜びの為に活動している人とただ単純にスキルを磨きたいだけの人、評価をされて給料を上げたい人、他者に認められたい承認欲求の人などいます。そして1番強い欲求の他に、複数の目的を持っている人の方が多くいると思います。その違いにより導入においての同じ推進者でもモチベーションはかなり違ってくるでしょう。1
協力者
協力者と推進者の違いはUXデザインだから協力したいと思っているわけではないということです。コンサルやデザイン会社なら新しいサービスとして社内に導入したいと思っているかもしれません。あくまでビジネス上の理由の人達を指します。
抵抗者
抵抗者はどのような理由で抵抗しているのかそれぞれ把握しておきましょう。今は抵抗者でもその理由、悩みを取り除いてあげれば推進者や協力者になる可能性があります。逆に今、推進者や協力者でもなにかの理由で抵抗者になりうるということです。その理由を事前に検討してきましょう。
影響者
影響者は情報発信、伝達の力がある人を指します。この人が導入に関わることで生じる、ペイン、ゲインについて把握しておきましょう。影響者は範囲が広い為、推進者、協力者、抵抗者にでもなることができます。そして人以外にサイトや社内のメール、掲示板などの「モノ」でもあり得ます。例えば、ユーザビリティ評価を行ったものをレポートして社内に公開していれば、プロジェクトに関係している人は気になってくると思います。そのような影響も影響者になります。
抵抗者
抵抗者についてもペインとゲインは把握しておきます。そしてそれを両立させることを考えるようにします。それが難しいなら最低限、対立は回避する方向にもって行きましょう。例えばゲインの重要点とペインの懸念点をリストアップして抵抗者と確認します。抵抗者がAUを増加を重視していてスケジュールの遅延を懸念しているのならサービスの使いやすいさも重要なことを話しスケジュールについては影響が少ない範囲で実施してみるなど話しあいましょう。
