構造化シナリオって何?

構造化シナリオとはよくあるマーケティングシナリオやユーザーシナリオとは違いユーザーの欲求を見つける為のシナリオです。日本人間工学会アーゴデザイン部会が開発した手法で現状から考えるのではなく、理想のあるべきサービスを描く為のやり方である為、新規サービスを提案するときに向いています。
シナリオを考える上ではペルソナが必要です。ペルソナとはターゲットとなる人物像を具体的に書き表したものでこれがないとシナリオを書くにも「誰に対してのサービスなのか」「誰のどんな欲求を解決するのか」が分からず誰に対してもいまいちな使いにくいデザインになります。UXデザインだと、この「誰が」が大切で全方位的な考えではなく1人称に対して考えることが多いです。
ペルソナの作り方
ペルソナの作り方ですが、新規のサービスで何もデーターがない場合は年齢、性別、居住地、職業などの情報を1から集めなくてはいけませんが、既にあるサービスの場合はデモグラやアクセス解析のレポートやアンケートなどの調査結果レポートがある場合が多いのでそれを元にペルソナを作ります。ペルソナはサイト管理者や関係者などにヒアリングしながら作った方が共有しながら作れるので良い点もあります。時間がない場合は自分で簡易ペルソナを作ってしまいましょう。時間をかけずに簡単に作ってしまってください。紙に書いてもいいですしソフトで作っても構いません。
価値のシナリオ
まず価値のシナリオから作ります。価値のシナリオとは本質的なペルソナの欲求を解決する最小限のシナリオを考えます。ディティールは後から肉付けしていくのでここでは具体的なことは書かないようにします。骨子のように考えてください。そしてシーンにはペルソナが行動するシーンを思い浮かべ一日の行動を端的に時系列的に記載します。これは次の行動のシナリオで具体的な行動を考える基になります。
行動のシナリオ
行動のシナリオは、なぜ行動をするのかまず目標を考えます。そうすることで目標に向かってどう行動するか考えることができます。価値のシナリオで書いたシーンを元にしながら、どうやって目標に向かって行動をするのか具体的に肉付けしていきましょう。ここでもスマホでダウンロードして登録するなどのデバイスが入ってきたり画面のどの部分の具体的な操作などの行動は書かないようにします。なぜかというと決めてしまうと「やれそうなこと」「知っていること」が基準になってしまいそこから発想が広がらないためです。今やっているのは新しいサービスの提案なので限定はしないでください。
次にタスクを考えていきますが、ここでは行動シナリオ基に具体的に道具や製品、サービスを利用したり操作したりする動作をタスクとして端的に書いていきます。
操作のシナリオ
ここから具体的にペルソナが目標を達成するにあたりどのようなサービスでどんなデバイス、製品を利用しどのような操作をするかを書いていきます。
ここでは特定の機能名や画面名ボタン名など詳細に書いてください。そうしないと次に要件定義などで再度考える必要が出てきてしまうので決めましょう。
